有痛性筋攣縮とも呼ばれる。ふくらはぎや足の裏の筋肉、大腿の筋肉が突然、過剰に収縮して激しい痛みを伴う。その要因を考えてみる。
- 筋疲労によるもの
- 脱水によるもの
- 電解質異常によるもの
- 疾患によるもの
- 服用している薬の副作用によるもの
筋疲労の影響
激しい運動により筋紡錘のⅠa求心性神経の活動が増加し、腱器官のⅠb求心性神経の活動が低下することにより、α運動ニューロンの興奮性が増加し筋攣縮が発生する。
脱水の影響
脱水により神経-筋接合部における間質液が減少する。そのため、筋力発揮時に神経に加わる圧力が増し、運動神経終末が興奮する。その結果、こむら返りの頻度が高まる。
電解質異常
低カルシウム(カルシウムは筋肉の収縮や神経の働きに関与する)状態や低マグネシウム(マグネシウムは収縮した筋肉を弛緩させる働きに関与する)・低ナトリウム血症(ナトリウムは体内の浸透圧調整や筋や神経の働きに関与する)により、こむら返りの頻度は高まる。
疾患の影響
薬の副作用
β遮断薬やカルシウム拮抗薬、甲状腺薬、利尿薬によりがこむら返りの頻度が高まる。
<出典>
糖尿病性神経障害における有痛性筋痙攣に対する芍薬甘草湯の効果
慢性肝疾患におけるこむら返りについて
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